DIYに挑戦しようと一念発起したとき、最初にぶつかる大きな壁が「工具の準備」ではないでしょうか?
作りたい棚やテーブルのイメージは膨らんでいても、それを実現するためのインパクトドライバーや丸ノコを全て新品で揃えようとすると、安く見積もっても数万円、プロ仕様のものを選べば10万円近くの出費になってしまいます。
年に数回使うかどうかわからない道具にそれだけの投資をするのは、家計を預かる身としても、あるいは趣味として楽しみたい初心者としても、なかなか勇気がいる決断ですよね。
そんな悩めるDIYerの強い味方が、ホームセンターが提供している「工具レンタルサービス」です。必要なときだけプロが使うような高性能な工具を数百円で借りることができる。まさに「持たない暮らし」が定着しつつある現代にぴったりのサービスと言えます。
しかし、いざ借りようと思うと、お店によって料金体系やレンタル期間、貸し出しルールが大きく異なることに気づくでしょう。「どこで借りるのが一番お得なのか?」「初心者に優しいのはどのお店なのか?」と迷ってしまうこともあるかもしれません。
この記事では、九州エリアを中心に圧倒的な品揃えと独自のサービス精神で熱狂的なファンを持つ「ハンズマン」の工具レンタルについて、様々な角度から解説していきます。
「お客様第一主義」を掲げるハンズマンのレンタルサービスですが、実際のところ使い勝手はどうなのか?
私自身が店舗に通い詰めてリサーチした情報をもとに、ハンズマンでの工具レンタルの詳細な料金体系や借りられる機種のリスト、さらには競合となるコーナンやカインズとの徹底的な比較まで、余すところなくお伝えしていきます。
これを読めば、あなたも効率よく工具を使いこなしワンランク上のDIYライフをスタートできるはずですよ^^
【この記事でわかること】
- ハンズマンでレンタルできる工具の正確な料金と機種リスト
- インパクトドライバーや丸ノコを借りる際の「付属品」に関する重要情報
- コーナンやカインズと比較した際のハンズマンの明確なメリットとデメリット
- 購入するよりもレンタルがお得になる具体的な損益分岐点の目安
ハンズマンの工具レンタル料金と機種一覧
ハンズマンの工具レンタルサービスを利用する最大のメリットは、その「シンプルさ」と「安さ」にあります。複雑な会員登録や面倒な手続きを極力省くことで誰でも気軽に利用できるシステムは、DIYの敷居をグッと下げてくれます。
ここでは、実際にどのような工具がいくらで借りられるのか、カテゴリごとに詳細に見ていきましょう。特に、カタログスペックだけでは分からない現場レベルでの使い勝手や付属品の有無についても掘り下げて解説します。
500円から借りられる電動工具
ハンズマンのレンタル料金体系は非常にシンプルです。基本的には「1泊2日」という期間設定で、工具の機能や市場価格ランクに合わせて「500円」「800円」「2,000円」という3つの価格帯(いずれも税込)に集約されています。
中でも、DIY初心者が最も頻繁に利用するであろう「500円コース」のラインナップは非常に充実しており、まさに「ワンコインで始めるDIY」を実現してくれます。
この500円コースには家具の組み立てに必須のドライバー類から、木材加工の仕上げに使う研磨機まで、基本的な作業を完結させるためのツールが揃っています。具体的には以下のようなラインナップです。
| 工具名 | 主な用途・特徴 | おすすめの利用シーン | 備考 |
|---|---|---|---|
| 充電ドライバードリル | ネジ締め・穴あけ(トルク調整機能あり) | カラーボックスやIKEA家具の組立 | 初心者向け・ビット付属 |
| 電気ドリル | パワーが必要な穴あけ(コード式) | 厚い木材や鉄板への穴あけ | ネジ締めには不向き・電源確保が必要 |
| ディスクグラインダー | 金属の切断・研磨・バリ取り | 単管パイプのカット、サビ落とし | 砥石(ディスク)は消耗品のため別売り |
| サンダー | 木材の表面研磨・塗装剥がし | テーブル天板の仕上げ、再塗装前の下処理 | サンドペーパーは別売り |
| ジグソー | 木材やプラスチックの曲線カット | ハート型や円形の切り抜き加工 | 替刃の種類(木工用・鉄工用)に注意 |
500円という価格はカフェでコーヒーを一杯飲む程度の金額です。この金額でホームセンターで買えば1万円〜2万円するようなメーカー製の電動工具が使えるのですから、コストパフォーマンスは抜群ですね。
特に「充電ドライバードリル」は、手回しドライバーで作業するのと比べて作業効率が劇的に(体感で10倍以上!)向上しますし、手の皮が剥けるような辛い思いもしなくて済みます。「とりあえずこれだけは借りたい」No.1候補と言えるでしょう。
また、電気ドリルなどはコード式(コンセントに繋ぐタイプ)のものが用意されていることが多いですが、これには充電切れの心配がなく、常にハイパワーで作業できるというメリットがあります。
一方で、屋外や駐車場など電源がない場所で使いたい場合は、延長コードも合わせて準備する必要がある点を覚えておきましょう。
インパクトはビット付きでお得
電動工具をレンタルする際、初心者の方が最も陥りやすいトラブルの一つが「先端パーツ(ビット)がない」という問題です。電動ドライバー本体を借りても、その先端に取り付ける「プラスビット」や「ドリルビット」がなければ、ただの重たい機械に過ぎません。
一般的な建機レンタルや一部のホームセンターでは、消耗品であるビット類は「衛生面や消耗度の管理が難しいため、全てお客様負担(購入)」としているケースが少なくありません。
しかし、ハンズマンの素晴らしい点は、エントリーモデルである「充電ドライバードリル」のレンタルセットに、標準的な「プラスビット」が最初から付属していることです。
これは地味なことのようで、利用者にとっては非常に大きなメリットです。例えば、ホームセンターでしっかりした精度のプラスビットを購入しようとすると、安くても数百円〜千円程度はかかります。
たった一度の家具組み立てのためにレンタル料(500円)よりも高いビットを買わなければならないというのは、なんだか損をした気分になりますよね…。しかしハンズマンなら、借りてケースを開ければすぐに作業を開始できるんです。
ただし、ここで一つだけ注意が必要です。付属しているビットは、一般的に「プラスの2番(+2)」と呼ばれる最も汎用性の高いサイズです。
日本の家具や家電のネジのほとんどはこのサイズで対応できますが、非常に小さなネジ(精密機器など)や大きなコーススレッド、あるいは輸入家具(IKEAなど)に見られる「ポジドライブ」や「六角穴」などの特殊なネジには対応していません。
もし、組み立てたい家具のネジが変わった形をしていたり、木材に下穴を開けるための細いドリル刃が必要だったりする場合は、レンタルコーナーのスタッフに相談して適切なビットを別途購入しましょう。
ハンズマンは「バラ売り」の殿堂ですから、ドリル刃一本から必要なサイズだけを安く購入できるのも嬉しいポイントです。
丸ノコの刃も料金に含まれる
DIYerにとって憧れの工具であり、同時に最も扱うのが怖い工具でもあるのが「電気丸ノコ」ではないでしょうか。
長い直線をスパッと綺麗に切るためには欠かせない道具ですが、購入するとなると本体価格が高いだけでなく、消耗品である「チップソー(丸ノコの刃)」も高価であるというハードルがあります。
ハンズマンでは、この電気丸ノコを「800円(税込)」のコースでレンタル提供しているのですが、ここで特筆すべきは、数千円相当のチップソー(刃)があらかじめ本体に装着された状態で貸し出されるという点です。
ホームセンターで売られている交換用のチップソーを見てみると分かりますが、安いものでも1,500円、切れ味の良い「黒・フッ素コーティング」などの高級品になると3,000円〜5,000円ほどします。
もしレンタルルールが「本体のみ貸出、刃は購入してください」だった場合、トータルの出費は数千円に跳ね上がってしまい、これでは気軽に借りられません。
ハンズマンの800円という料金設定は、実質的に「刃の消耗代」程度で本体も使わせてもらえるようなもので、驚異的なコストパフォーマンスと言えます。
メンテナンスされた切れる刃を使えば、切断面が焦げたり、バリ(ささくれ)が出たりすることも少なく、サンダーがけの手間も大幅に減らせるでしょう。
また、同じ800円コースには「電気カンナ」もラインナップされており、こちらも刃の調整が済んだ状態で借りられるため、まな板の削り直しや扉の建付け調整などに威力を発揮します。
安全に関する重要事項
丸ノコは非常に便利な反面、使い方を誤ると「キックバック(刃が材料に挟まって本体が後ろに跳ね返る現象)」などの重大な事故につながる可能性があります。レンタル時には必ずスタッフから使い方のレクチャーを受け、安全カバーが正常に動くか確認してください。
また、独立行政法人国民生活センターからもDIY工具の事故に関する注意喚起が出ていますので、初めて使う方は事前に目を通しておくことをおすすめします。
高圧洗浄機は大掃除に最適
「一家に一台欲しいけど、置き場所に困る家電」の代表格のひとつが「高圧洗浄機」です。年末の大掃除シーズンや台風が過ぎ去った後の外壁掃除、あるいは愛車の洗車など、活躍する場面はいくつもありますが、実際の使用頻度は「年に2〜3回」という方が大半ではないでしょうか。
ハンズマンでは、この高圧洗浄機を「2,000円(税込)」のコースでレンタルできます。購入すればケルヒャーやリョービ(京セラ)などの有名メーカー品で1万5千円〜5万円程度はする高額商品ですが、これを必要な週末だけ2,000円で借りられるというのは、経済合理性の観点から見ても非常に賢い選択でしょう。
高圧洗浄機の威力は凄まじく、デッキブラシで半日こすっても落ちなかったコンクリートの苔や黒ずみが、ものの数分で新品のように白さを取り戻します。網戸の洗浄なども外してこすり洗いをする必要がなく、窓につけたまま水を吹き付けるだけで一瞬で綺麗になります。
ただし、レンタルする前に必ず確認していただきたいのが「ご自宅の水道環境」です。高圧洗浄機には水を供給するためのホースをつなぐ必要がありますが、最近の住宅やマンションのおしゃれな蛇口やシャワー付きの蛇口には、一般的なホースが接続できない場合があります。
洗濯機用の蛇口から分岐させる必要があるのか?お風呂場から引くのか?それとも外の立水栓が使えるのか?
事前にスマホで蛇口の写真を撮っておき、レンタルの受付時にスタッフに見せることで、「この蛇口なら、この接続アタッチメントも一緒に買わないと使えませんよ」といった的確なアドバイスがもらえるはずです。
草刈機もレンタルできる?
春から夏にかけてお庭の雑草が伸びてくると「草刈機を使いたい」というニーズが急増します。しかし残念ながら、ハンズマンの基本的なレンタル工具リスト(多くの店舗で共通のメニュー)には、エンジン式の草刈機やチェーンソーといった「園芸・農業用機械」は含まれていません。
これはなぜかというと、主な理由として考えられるのは「メンテナンスの難しさ」と「安全管理」でしょう。エンジン式の機械は、混合ガソリンの管理やプラグのかぶり、キャブレターの詰まりなど、電動工具に比べてトラブルが起きやすく、返却後の整備に専門的な知識と時間を要します。
また、高速回転する金属刃が露出しているため、怪我のリスクも格段に高くなります。
主にこうした理由から、ハンズマンでは草刈機などのエンジン式工具のレンタルを行っていないわけですが、では、どうしても必要な時はどうすべきか?代替案として以下の3つが考えられます。
- 地域のJA(農協)に相談する: 農機具センターなどでレンタルを行っている場合があります。
- カインズなどの競合店を探す: カインズでは店舗によって草刈機のレンタルを明確に打ち出している場合があります。
- 建機レンタル会社を利用する: プロ向けの建機リース会社でも、個人向けに草刈機を貸してくれるところがあります。
サンダーの紙は別途購入が必要
木工DIYの仕上がりを左右するのが塗装前の「研磨(やすりがけ)」です。手作業でサンドペーパーをかけるのは重労働ですが、電動の「サンダー」を使えば、振動の力で驚くほど楽に、かつ均一に表面をツルツルに仕上げることができます。ハンズマンではこのサンダーも500円でレンタル可能です。
しかし、ここで予算オーバーの原因になりがちなのが消耗品の存在です。サンダー本体のレンタル料は500円ですが、実際に木材を削る「サンドペーパー(専用の紙やすり)」は別売りとなっており、レンタル料金には含まれていません。
さらに注意が必要なのは、サンダーの機種によってペーパーの取り付け方式が異なる点です。「マジックテープ式(ベルクロ)」でペタッと貼るタイプなのか、一般的な紙やすりをクリップで挟み込む「クランプ式」なのか。これを間違えて購入してしまうと、いざ使おうとしたときに「付けられない…」と絶望することになります。
また、サンドペーパーには「番手(粒度)」という目の粗さを表す数字があります。ザラザラの「#80」や「#120」で荒削りをしてから、細かめの「#240」や「#400」で仕上げるというのが一般的な基本工程です。
つまり、最低でも2種類以上のペーパーを購入する必要があります。専用の穴あきペーパー(集塵機能用)は5枚セットなどで売られていることが多く、これが1,000円〜1,500円ほどすることもあります。「本体500円+ペーパー代1,500円=合計2,000円」といった具合に、意外とコストがかかることを想定しておきましょう。
ハンズマンの工具レンタルと競合他社を比較
ここまでハンズマンの工具レンタルの詳細を見てきましたが、消費者の視点としては「他のお店と比較してどうなのか?」はやはり気になるところです。
近所にコーナンやカインズもある場合、どこで借りるのが正解なのでしょうか。それぞれの特徴を比較し、シチュエーション別の使い分けをご提案します。
コーナンのレンタル期間や特典と比較
関西を地盤とし、近年は全国への展開も著しい「コーナン(特に職人向けのコーナンPROや、DIY特化型のコーナン)」のレンタルサービスとハンズマンを比較した際、利用者にとって最も決定的な違いとなるのが「レンタル期間」の設定と「消耗品のルール」です。
ハンズマンの基本ルールが「1泊2日(今日借りて明日返す)」という短期であるのに対し、コーナンのレンタル工具サービス(特に「DIY TOOL RENTAL」実施店舗)では、標準期間を「2泊3日」に設定しています。
たった1日の差と思われるかもしれませんが、実際にDIYを行ってみると、この「プラス1日」が作業のクオリティと精神的な余裕に大きな差をもたらすことに気づくでしょう。
例えば、木工作業で「木工用ボンド」や「塗料・ニス」を使用する場合、乾燥には数時間から半日程度の時間を要しますが、1泊2日の場合、土曜の朝に借りて作業を始めても、塗装が乾ききらない日曜の午前中には片付けを始め、夕方には返却しなければなりません。
「生乾きのまま急いで組み立てて失敗した」というのは、レンタル期間に追われたDIYerによくある失敗談です。
| 比較項目 | ハンズマン | コーナン |
|---|---|---|
| 基本期間 | 1泊2日 | 2泊3日(余裕あり) |
| ビット・刃 | 付属(ドライバー等) | 別売(自分で用意) |
| 水回り工具 | 有料レンタル | 無料貸出あり(条件付) |
ここで注意しなければならないのが、コーナンの公式サイトにも明記されている「先端工具は含まれない」というルールです。
ハンズマンでは500円で「ビット付き」のドライバーが借りられますが、コーナンでは本体レンタル料(数百円程度と非常に安価な設定が多い)とは別に、ドライバービットやドリル刃を自分で購入する必要があります。
「本体はコーナンの方が安いけど、ビットを買ったら結局高くついた」というケースも珍しくないため、手ぶらで借りたい初心者にはハンズマンの方が分かりやすいかもしれません。
一方で見逃せないのが「水回りの交換作業」における強みです。コーナン(ビーバートザン等のグループ店含む)では、店内で混合水栓や温水洗浄便座を購入した顧客に対し、その取り付けに必要な専用工具(締め付け工具やパイプレンチなど)を無料で貸し出すサービスを行っている店舗があります。
「キッチンの蛇口を自分で交換したい」「トイレの便座を取り替えたい」という具体的な目的がある場合は、工具代が浮くコーナンの方が圧倒的に有利であり、逆に「棚を作りたい」「木材を切りたい」という場合は、付属品が充実しているハンズマンというように、目的別に使い分けるのが賢い選択といえるでしょう。
カインズはWeb予約が可能
関東エリアを中心に絶大な人気を誇る「カインズ(CAINZ)」は、ホームセンター業界の中でもいち早くDX(デジタルトランスフォーメーション)を取り入れており、その利便性はレンタルサービスにも色濃く反映されています。
ハンズマンとの最大の違いにして最強の武器が、スマホやPCから利用できる「Web予約システム(CAINZ Reserve)」です。
ハンズマンの場合、レンタルを利用する手順は基本的に「アナログ」です。店舗に直接出向いてサービスカウンターで在庫があるかを聞くか、事前に電話で問い合わせる必要があります。
しかし、電話の時点で在庫があっても「取り置き(予約)」ができるかどうかは店舗の混雑状況や担当者の判断による部分があり、確実に保証されるわけではありません。
アナログ方式のリスク
「週末だからと気合を入れて朝イチでお店に行ったのに、目当てのサンダーが全て貸し出し中だった…」という事態は、レンタルの台数に限りがある以上、決してあり得ないことではありません。こうなると貴重な休日の午前中が無駄になってしまいます。
これに対し、カインズの「CAINZ Reserve」を使えば、Webサイト上で「どこの店舗に」「何の工具が」「何台在庫があるか」をリアルタイムで確認でき、その場で予約を確定させることができます。
予約さえしておけば、当日はサービスカウンターでスマホの画面を見せるだけでスムーズに受け渡しが完了するため、「絶対にこの日に作業を終わらせたい」というスケジュールの確実性を求める方や、店舗までの移動時間が長い方にとっては、このWeb予約機能は代えがたいメリットとなるでしょう。
また、取り扱い機種のラインナップにも明確な違いがあります。ハンズマンが大工道具(丸ノコ、ドリル等)に特化しているのに対し、カインズでは郊外店を中心に「エンジン式」の強力な機械もレンタル可能です。
例えば、以下のようなプロ仕様の園芸機器がWeb予約で確保できます。
- 刈払機(エンジン式): 3,190円(税込)/1日 〜 ※広範囲の草刈りに
- ヘッジトリマー(生垣バリカン): 3,410円(税込)/1日 〜 ※庭木の剪定に
- インパクトドライバー(プロ用): 1,000円(税込)/1日 〜 ※マキタ等の上位機種
「庭の草が伸び放題でハンズマンに行ったけど草刈機が置いてなかった…」という経験がある方は、カインズのWebサイトをチェックしてみると解決策が見つかる可能性が高いでしょう。
また、店舗内にある「カインズ工房」では、店内で購入した材料を使う場合に限り、備え付けの工具を無料(消耗品は実費)で使えるサービスも展開しています。
店舗のDIY工作室も活用
工具をレンタルして「持ち帰る」ことだけが正しい使い方ではありません。特に日本の住宅事情では、「音が出る工具を使えない」「木くずが出ると家族に怒られる」といった悩みを持つ方も多いでしょう。
そんな時は、ハンズマンの店舗内にある「お客様DIY工作室」を活用するのが賢い選択です。
ハンズマンの工作室は非常に広く、作業台も頑丈なものが用意されています。工具をレンタルする手続きをしなくても工作室にある備え付けの工具(手工具など)を使えたり、レンタルした電動工具をその場で使えたりもします。(店舗によりルールが異なるため要確認)
さらに、自分で切るのが怖い大きな合板などは、店舗スタッフによる「カットサービス(有料)」を利用することで、正確かつスピーディーに部材を揃えることができます。
パネルソーと呼ばれる大型機械でカットされた木材は直角が完璧に出ているため、その後の組み立てが劇的に楽になります。「難しいカットはお店で済ませ、組み立てだけ自宅でやる」あるいは「塗装までお店で終わらせて完成品を持ち帰る」というスタイルなら、自宅を汚すこともありません。
購入よりレンタルが安い分岐点
最後に、多くの人が一度は頭を悩ませるであろう、「買うべきか、借りるべきか」について、経済的な損益分岐点を考えてみましょう。
例えば、DIYの基本である「充電式インパクトドライバー」を例に挙げます。ホームセンターで売られているDIYモデル(高儀 EARTH MANやブラック・アンド・デッカー、マキタのDIYラインなど)を購入しようとすると、バッテリー2個付きのセットで安くても12,000円〜15,000円程度します。
ハンズマンのレンタルは1回500円です。単純に割り算をすると
12,000円 ÷ 500円 = 24回
つまり、24回レンタルしてようやく購入額と同じになります。もしあなたが「月に1回、週末にDIYをする」というペースだとしても、元を取るのに丸2年かかります。
さらに考慮すべきなのが「バッテリーの寿命」です。リチウムイオンバッテリーは使っていてもいなくても経年劣化しますし、長期間放置して過放電させると使えなくなってしまう可能性もあるため、たまにしか使わないのに高価なバッテリー工具を所有するのは、管理コストも含めるとリスクが高いと言わざるを得ません。
購入?レンタル?判断基準のまとめ
- 年数回のイベント(棚作り、大掃除): 圧倒的に「レンタル」がお得です。常にメンテナンスされたすぐに使える工具が手に入ります。
- 毎週末の趣味: 「購入」を検討してもよいでしょう。自分の道具を持つ喜びや、いつでも作業できる機動力が勝ります。
- サンダーやジグソー: 本体価格が比較的安い(3,000円〜5,000円程度)ため、これらは5〜6回使う予定があるなら買ってしまった方が消耗品の管理もしやすく満足度が高いかもしれません。
ハンズマンの工具レンタルについて総括
ここまで、ハンズマンの工具レンタルサービスについて詳しく掘り下げてきました。
まとめると、ハンズマンの強みは「圧倒的な安さ(1泊500円〜)」と「初心者に優しいパッケージング(ビットや刃が付属)」にあります。
特に、「とりあえず一度、電動ドライバーを使ってみたい」「丸ノコで木材を切ってみたい」というDIYデビュー層にとっては、追加費用を気にせず安心して利用できる最高の環境が整っています。
一方で、Web予約ができないアナログさや、草刈機などの特殊機械の取り扱いがない点、レンタル期間が短めである点などは、利用シーンによってはデメリットになり得ます。
これらを補うためには、余裕を持ったスケジュールの場合は競合店であるコーナンを利用したり、確実に確保したい場合はカインズのWEB予約を利用したりと、ホームセンターごとの特徴を理解して使い分ける「ハイブリッドな利用」が、現代のDIYerには求められています。
道具はあくまでも手段であり、大切なのはその道具を使って「何を作るか」「どんな暮らしを実現するか」です。
ぜひ今度の休日にはハンズマンでプロ仕様の工具をレンタルして、あなたの頭の中にあるアイデアを形にしてみてください。きっと自分で作ったものに囲まれる暮らしの豊かさに心が躍るはずですよ^^
免責事項
本記事でご紹介した料金や機種、サービス内容等は、執筆時点(2025年12月)での一般的な情報およびリサーチに基づいています。店舗や時期によって取り扱い状況や価格、ルールが変更されている場合がありますので、正確な最新情報は必ずハンズマン公式サイトや各店舗にて直接ご確認ください。
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